大曲の花火・2012年(第86回)大会をプレイバック! 成績まとめ

筆者は2007年の第81回大会から毎年「大曲の花火」に通っています^^

2012年は、私が通い始めてから初めての”業者入替え”年でした。2社が抜け、新たに3社が選ばれ、全28社による競争が始まりました。その為ではないと思いますが、2012年は強豪と呼ばれる花火屋さんの成績が振るわず、”波乱の年”となりました。

 

さて、前置きはこれぐらいにして、 2012年の競技結果をシェアします。

当時のプログラムをひっぱり出して作成したものです。もし打ち間違いがありましたらスミマセン。

大曲の花火 2012年度(第86回)大会の競技結果

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私が「大曲の花火」に嵌ったころ、こういうのあったらイイのに をカタチにしたものです。こういうの、喜んでくれる人に届いたら嬉しいな!!

 

■総括

温故知新なプログラムで『創造花火の部』を制した「山梨県の山内煙火店」が、同じ山梨県の「齊木煙火本店」を上回り、栄えある内閣総理大臣賞を受賞しました。悲願の初受賞です。

2012年は”山梨旋風”が吹き荒れた年となりました。(打上げ順3番、14番、15番が山梨県勢です)

山内さんが創造花火で披露したのは、日本古来の和火(※1)を駆使した作品『日本の花 ~侘寂~』。 和火一辺倒で押し切った構成力の高さに感心したプログラムでした。 ほぼ和火だけで飽きさせなかった事は驚きで、カラフルな洋火(※2)に慣らされた目には逆に新鮮な作品でした。

※写真は2017年の大会提供というプログラムから選んだ【和火】のイメージ写真です

 

※1 「和火」とは、線香花火のあの色です。炭を燃焼させた暗いオレンジ色の花火で、江戸時代に上げられていた花火です。

※2 「洋火」とは、カラフルな色つき花火です。これは、明治時代になって海外から様々な薬剤が入る様になり、高温で燃焼して金属に炎色反応させることが出来るようになって登場しました。

華やかな洋火が登場した事で、和火は姿を消していったのですが、洋火にはない妖しく落ち着いた光に、今また「和火」が注目を集めています。

 

上位陣の成績が振るわなかった2012年ですが、実は、山内さんの総合優勝にはその前年に予兆がありました。山内さんは2011年に「完璧な三重芯」と「手のこんだ自由玉」で割物の部の優勝を果たしていました。特に「三重芯」は、芯が大きく、完璧な4重丸を描いた芸術的な一発でした。

ここまで10年間「四重芯」が割物の部を制していたので、三重芯で優勝を飾ったことは関係者に衝撃を与えたそうです。

そして、この山内さんの完璧な三重芯は、2011年には8社にまで減っていた三重芯をあげる業者を2012年には12社に増やし、更にこの年に総合優勝を勝ち得たことで 翌2013年には三重芯がまた過半数を超える現象を起こしました。

「芯の数の変遷」をはコチラをご覧ください♪

 

多重芯化時代の針を巻き戻すほどの絶大なインパクトを放った、2011年、2012年の山内煙火店の活躍だった というお話しでした。

(神明の花火は山梨県勢の超絶怒涛の花火が見られてオススメです。 ※毎年8月7日開催)

 


一方、山梨県勢の躍進に大きく割を食うかたちとなったのが地元秋田県勢で、出場5社のうち賞を取ったのは昼花火で優秀賞が1件、創造花火で入賞が1件の僅か2件に留まり、これは、近年まれに見る低成績だったそうです。

さて、この低成績は更なる凋落の前触れだったのか、巻き返しにつながるのか。果たして・・・?

 

・私の感想

メンバー半固定の「大曲の花火」は大河ドラマの様なうねりがあって、このうねりが分かれば分かるほど面白くなっていきますよ! でも私もまだまだ半人前で、もっと深く知りたいと思っています。

 


ー次回予告ー

次回、プレイバック2013!  「2013年大会」を振り返る の巻き

お楽しみに^^

 


■おまけの部   (まるで山内さんの総合優勝を予言したかのような特集でした)

『大曲の花火ガイドブック 第15号』
花火師訪問 山梨県 山内煙火店(山内宏会長、山内浩行社長、山内俊幸専務兼工場長)
  • 切磋琢磨する仲良し兄弟の挑戦
  • 割物の部初制覇を決めた「完璧な三重芯」
  • 「星掛けこそが命」のこだわりの自由玉
  • 春日居工場は、理想を追求した安全環境
  • 山内煙火店の歴史
  • コーポレイトカラーは「オレンジ色の花火」
  • 内閣総理大臣賞を目指しての挑戦
大曲全国花火競技会よもやま話  花火評論家 奥村 純
  • 全国花火競技大会  昼花火  10号  創造花火  大会提供花火  スポンサー花火(提供花火)  フィナーレ・特大スターマイン  プログラム  審査  交通等  仮設トイレ

 

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