大曲の花火・2011年(第85回)大会をプレイバック! 成績まとめ

筆者は2007年に初めてみた「大曲の花火」の魅力に嵌って以来、東北は秋田県大仙市の花火会場に毎年通っています。

 

さて・・・・・2011年です

開催するべきか、中止にするべきか、様々な意見があっただろうと思います

しかし「花火のまち」を掲げる大曲は、花火で人々を元気付け、勇気と感動で心に希望の光をともすことが出来るという花火のコンテンツの力を信じ、全国各地で花火大会の自粛や中止の報が伝わるなか、4月18日にプレスリリースで今年も開催すると正式発表を行いました。

「花火で東北・日本を元気にする」。

この「花火のまち 大曲」の早めの決断は、特に東京で花火大会の中止が相次いで発表され、先の見えない暗い花火業界で、全国の花火師の不安を払拭する明るい光にもなりました。(もちろん私のような花火ファンにも!)

復興の願いを込めて開催された本大会は、適度な風が吹く絶好のコンディションの大会となりました。個人的には、宮城県の若松さんと芳賀さん、福島県の菅野さんを含めた全社揃って出場されたことが嬉しかったです。

 

今回は、前置きが長くなりましたが、、 2011年の競技結果をシェアします。

当時のプログラムをひっぱり出して作成したものです。もし打ち間違いがありましたらスミマセン。

大曲の花火 2011年度(第85回)大会の競技結果

 ↑ こちらをクリック

私が「大曲の花火」に嵌ったころ、こういうのあったらいいなをカタチにしたものです。こういうの、喜んでくれる人に届いたら嬉しいな!!

 

■総括

全体的に鎮魂の意味を込めたしっとりした創造花火が披露された大会でした。 そんな中、「愛知県の磯谷煙火店」が型破りで異彩を放った創造花火で『創造花火の部の優勝』を飾るも「長野県の紅屋青木煙火店」が、割物と創造花火の総合力で勝り、2006年以来2度目の内閣総理大臣賞輝きました。

※写真は2017年の大会提供というプログラムから選んだ【万華鏡】のイメージ写真です

紅屋青木煙火店が披露した創造花火は『夜空に描く万華鏡模様』。

「万華鏡」は、八方咲き系と呼ぶのがポピュラーだと思うのですが、親星がいくつかの束にまとまって四方八方に広がる芯入り割物花火で、最外層の親星を意図的に間引いて作るらしいです。 ←知ったかぶり^^;

(間引いた所には何を入れてるんだろ?火薬をまぶしてない星を置いてるのかな??)

薄い知識の披露はこの辺にしまして、、、この創造花火は、優美なデザインの「数種類の万華鏡」を楽曲に乗せ、優雅で、また心地よい余韻を残した 通好みの作品でした。

(長野県のえびす講煙火大会オススメです。毎年11月23日(勤労感謝の日)に開催され、超絶見事な青木さんのトラの演出が楽しめます。 でも万全の寒さ対策で挑んでくださいね!  ※トラの説明ははしょります。)

 


そして、今も語りつがれる名作だったという点で、触れぬ訳にはいかない作品を紹介します。それは、磯谷さんの創造花火『今夜どこかのBARで ~男と女の物語り』です。

ナレーションと花火を織り交ぜた「紙芝居のような花火」でした。(この手法は、後にドラマチック花火と名付けられました)

創造花火の部とはどういうものか知らない人に説明する場合、技術と芸術性を競うという点から、「フィギュアスケートの採点法に近いよ」と言うと伝わりやすいのですが、この作品には当てはまらないですね。

楽曲の持つイメージと調和した花火を上げるのが創造花火の定義、あるいは良い創造花火の条件だと思い混んでいた私には、とても新鮮で、「えっ!こんなのアリなの?」と驚かされた花火でした。

創造花火は単なる音楽付きスターマインでは無いことは理解していたつもりでしたが。。

 

でも、こんな風に書くと、高尚でややこしいものと思われそうですが・・まあ一度YouTubeで探して見てください。会場がおおいに盛り上がった、楽しく笑える花火です!

 

 

・私の感想

個人的に一番好きだったプログラムを1つ紹介させてください。それは小松煙火工業の創造花火『天空に捧ぐレクイエム』です。小松忠信氏の『ランタン』という花火に衝撃を受け、小松ファンになった私なので少々贔屓目なのは否めませんが。。 鎮魂という意味でもっとも心に響いた美しい作品でした。

 

「東北を、日本を、花火で、元気に。」

今も活動を続けておられる LIGHT UP NIPPON さんのキャッチコピーをお借りして

今回の投稿はおしまいです。

 


ー次回予告ー

次回、プレイバック2012!  「2012年大会」を振り返る の巻き

お楽しみに^^

 


■おまけの部
『大曲の花火ガイドブック 第14号』
花火師訪問 茨城県 山﨑煙火製造所(山﨑芳男社長、杉山高博工場長、古泉友作)
  • チーム山﨑 ~若きクリエーター集団~
  • 記憶に残る傑作と呼べる割物自由玉
  • 大曲の花火で初の内閣総理大臣賞!
  • 山﨑煙火製造所の歴史
  • 若きクリエーター集団「チーム山﨑」強さの秘密
大曲の花火 割物花火の「変遷と進化」 ~日本人の花火の美意識~
  • 日本の花火=割物花火
  • 日本の花火の「原料」による3大変革期
  • 芯入割物花火の歴史
  • 多重芯時代の幕開け
  • 割物の部ルール改正 自由玉がより創造的に

 

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