大曲の花火・2014年(第88回)大会をプレイバック! 成績まとめ
筆者は2007年から「大曲の花火」に毎年通っています^^
2014年は「大曲の花火」に創造花火が誕生して50年目を迎える節目の大会でした。昭和39年の第38回大会から半世紀となった記念大会です。
『創造花火』とは、大曲の花火の花形競技であり、花火で感動や驚きを与えられたかも問われる、大曲発祥の花火です。 (※詳しくは『創造花火』を紹介した回をご覧ください )
創造花火に注目が集まったこの節目の大会を制したのは、果たして。。
さて、前置きはこれぐらいにして、 2014年の競技結果をシェアします。
当時のプログラムをひっぱり出して作成したものです。もし打ち間違いがありましたらスミマセン。
★ 大曲の花火 2014年度(第88回)大会の競技結果
↑ こちらをクリック
私が「大曲の花火」に嵌ったころ、こういうのあったらいいなをカタチにしたものです。こういうの、喜んでくれる人に届いたら嬉しいな!!
■総括
まず、創造花火を制したのは、2013年に続けて連覇となった紅屋青木煙火店でした。昨今は野村花火工業の強さが目立っていて印象が弱まっている感がありますが、青木さんは創造花火も得意とする業者さんです。(※こちらに創造花火の歴代優勝者をまとめました。気になる方はどうぞー)
そして、栄えある内閣総理大臣賞に輝いたのは6年ぶり5度目となる「茨城県の野村花火工業」でした。私には、やっと強い野村さんが帰ってきたという勝ち方に見えました。そのきっかけとなったのは恐らく前年の小松煙火工業の活躍だったと思います。 小松忠信の意地の一発(完璧な五重芯)が、王者野村陽一の闘志に火をつけたというのが私の見解です。
その翌年から野村さんは、『芯入割物』を五重芯に戻し、さすがと唸らせる一発を繰り出し、『自由玉の部』では時差式発光とマジック系(色が一瞬消えてまた色が出る花火)を融合させた稀代の傑作「幻想イルミネーション」を開発してきました。 また、『創造花火』では、上中下の空間の使い方が巧みで、一切の無駄がない作品を披露し、万雷の拍手に包まれていました。
ここまでの文章を読んで気になった方は、ぜひ動画を探して見てください!
私は、野村さんの創造花火の中ではこの作品が一番好きです。時差式発光球の織り交ぜ方が一番バランス良いと思います。
・私の感想
花火師の切磋琢磨が垣間見えるので、花火競技会は面白いですよ! どう見てもこれは採算合わないよね・・っていう、プライスレスな作品に出会えます^^
ー次回予告ー
次回、プレイバック2015! 「2015年大会」を振り返る の巻き
お楽しみにーー^^
■おまけの部
『大曲の花火ガイドブック 第17号』創造花火50周年記念号
花火師訪問 秋田県 小松煙火工業(小松忠信社長)
- あきらめずに、念ずれば花開く!…五重芯変化菊で悲願の内閣総理大臣賞に輝く…
- 五重芯、8度目の挑戦で花開く!
- 五重芯への道のり
- 目標をレベルアップすることで難題を解決していく小松スタイルの確立
- 「燈籠(ランタン)」こそが、エポックメーキング花火。この花火から、小松ブランド「時差発光球」が生まれていく!
- 昼花火の競技は大曲だけ 昼花火の「煙竜」を究め伝承していきたい。
- モットーは「諦めない!」チーム小松としてみんなでやる
創造花火半世紀!完全検証
- 第一部 創造花火の変遷
創造花火の構想は「円の破壊」から始まった 創造花火の進化 創造花火とは
- 第二部 創造花火本音トーク 創造花火の両雄が「創造花火を熱く語った3時間」
磯谷尚孝(磯谷煙火店・愛知県)×今野義和(北日本花火興業・秋田県)
- 創造花火とは「コンセプトが明確な花火を表現し、伝えていくこと(今野)」「新しい花火を創り出すこと(磯谷)」
- 花火のタイトルワークは大切 そこからテーマ性が想起される!(小西)
- 花火の絶対条件はハッピーエンド!(今野)
- 花火は目立たないと始まらない 他の人と違う方向性を目指すべき(磯谷)
- 恋は気ままな野の小鳥 ~歌劇『カルメン』より~ は、完全に音楽と花火をコンピューターでシンクロさせた作品(今野)
- 光りの宝石は30年に一回生まれるかどうかの花火であり、画期的な花火だった!(磯谷)
- 創造花火に対する「取り組み方」とこれから目指すべき方向性は(小西)