大曲の花火・2017年(第91回)大会をプレイバック! 成績まとめ
筆者が「大曲の花火」を初めて見たのは2007年の第81回大会でした。それから欠かさず毎年通っています。それだけの魅力がこの大会にはあります。
さて、2017年は奇跡と称される大会となりました。
何が奇跡だったのか。その奇跡の軌跡をまとめられた内藤勲さんのブログをシェアさせていただきました。内藤さん、ご許可有難うございます!
(内藤さんは、昨年末の花火鑑賞士試験に合格された いわば同窓生で、「大曲の花火」をモーレツに愛されていて、毎年はるばる遠方から参戦している大曲LOVERSな同志です☆)
その前に、こちらの写真をご覧ください。大会当日の観客で賑わう会場の写真です。河川敷会場への入場口となる堤防上から撮影したものです。河川敷を見下ろすアングルで、何の変哲もない「大曲の花火」のいつものの風景です。
2枚目は拡大写真ですが、数字の5にご注目ください。A桟敷の5番ゲートをあらわす看板です。
そして、こちらのブログをご覧ください。大会前日の増水の様子がどれだけ凄まじかったかが分かると思います。。
https://naitoisao.com/29662/
私もニュース映像でこれらの様子を見て、「普通の花火大会なら間違いなく中止になるだろうな」と思いながら、大会前日の深夜に車を走らせていました。「でも、大曲なら全国各地から馳せ参じる”熱いファン”の期待に必ず応えてくれる筈!」という確信を持って北上を続けていました。
そして、結果は、無事に例年通り開催された訳なのです。夜通しで打上げ現場と会場を整備し、トイレも桟敷席もすべて消毒し、いつもの会場の風景で「大曲の花火」ファンを迎えてくれました。この光景にはホント感動しました。日本一の花火大会を運営しているチーム大曲の矜持を感じ、花火を見る前から胸がいっぱいになってしまいました。
大曲の花火ファンになって良かった。信じて会場に向かって良かった。と、感激しながら撮影した1枚です。何の変哲もない普通の写真なんですけどねww
この場をお借りして、夜通しで尽力された方々、有難うございました。お陰様で、益々「大曲ファン」になってしまいましたよ。
もう1つ余談ですが、この年から有料ゾーンになる予定であった一画が無料開放されました。その理由は、水に浸かって足元が悪くなってしまった為だそうです。これにも感激しました。 えっ?いやいやいや。整備費にめっちゃお金かかってるやん。その上、無料開放って(驚)
さて、長ーい前置きはこれぐらいにして、 2017年の競技結果をシェアします。
当時のプログラムをひっぱり出して作成したものです。もし打ち間違いがありましたらスミマセン。
★ 大曲の花火 2017年度(第91回)大会の競技結果
↑ こちらをクリック
私が「大曲の花火」に嵌ったころ、こういうのあったらいいなをカタチにしたものです。花火の世界に、花火競技会に、興味を持つ人が1人でも増えたら嬉しいなと思いながら、まとめました。
こういうの、喜んでくれる人に届いたら嬉しいな!!
■総括
文句なしの好成績で「茨城県の野村花火工業」が2連覇を達成しました。なんと、これで内閣総理大臣賞は7度目の栄冠です。王者野村花火工業の勝ち方でした。誤解を含んだ文章になりますが、前年の内閣総理大臣賞がやや疑義の残る結果であったため、喉から手が出るほど欲しかった総合優勝の座だったかも知れません。
ここで、内閣総理大臣賞の基準を紹介します。これは、ここまで謎になっていた内容で、2017年に初めて公表された各部門のウェイトポイントです。
- 「昼花火の部」・・10%
- 「10号芯入り割物の部」・・22%
- 「10号自由玉の部」・・18%
- 「創造花火の部」・・50%
予想通り、創造花火に最も比重が置かれていることが分かりました。そして、内閣総理大臣賞を得るためには「創造花火の部」で優秀賞以上の成績が必要であり、もし創造花火が優秀賞の場合は他部門で優勝や準優勝が最低限必要だと推測されます。
これを踏まえて2016年の成績を見直すと、野村花火工業の総合優勝で間違いなかったことが分かりますね。
ともあれ、今年の大会は野村花火工業の前人未到の3連覇がかかった注目の大会です。野村さんの登場順は全28社中の11番目。8月25日が楽しみでなりません。既に気持ちは、『はーやく来ーい来い、おおまーがりー』です(笑)
・私の感想
もう一つ、2017年には特記事項がありました。これも触れぬわけにはいかない内容です。
それは、大曲の花火の中興の祖と呼ばれる佐藤勲氏の名を冠した賞が新設されたことです。その名もズバリ「佐藤勲賞」。(佐藤勲氏の功績については『創造花火の部』を紹介した回にまとめましたので、そちらもご覧ください)
この賞の定義は、「創造花火でもっとも感動を与えた最高芸術作品に贈られる賞」という事です。必ずしも創造花火の優勝者に贈られる賞ではありません。分かり易く(?)言えば、浅田真央がソチオリンピックのフリープログラムで巻き返した演技に贈られるメダルです。
私の予感ですが、2017年に「佐藤勲賞」が新設されたことは、数年後に2017年を振り返ったときにターニングポイントだったと呼ばれる出来事になる気がしています。時差式花火に偏りすぎつつある傾向が良い感じに分散されるかも知れませんね。
実際に、2017年には名作が誕生しました。その花火はおいおいの投稿で紹介していきますねー。2017年は動画を撮ったのでブログに埋め込みたいと思っています。(動画の扱い方がよく分かってないので、出来ないかも知れませんが。。)
ー次回予告ー
2018年の参加予定28社の打上げ順と 見所を紹介するの巻きー
まだまだしつこく大曲の紹介が続きますよ、、、
お楽しみに^^
■おまけの部
『大曲の花火ガイドブック 第20号』
花火師訪問① 新潟県 片貝煙火工業(本田正憲社長、本田和憲専務)
- 世界一!四尺玉を打ち上げる矜持
- 花火に熱狂する街 片貝のDNA
- 片貝煙火工業は本田善治が「片貝まつり」を受け継ぐために創設された
- 「世界一正四尺玉」への矜持
- ぎおん柏崎まつりで空前絶後の「尺玉600連発」を企画!
- 大玉づくりの本社工場と小玉と部品づくりの西山工場
- 会社理念は「常に改革し続けること」「安全性の徹底」。今年の「大曲の花火」は、今まできちっとやってきたことを披露する場と考える。
花火師訪問② 新潟県 阿部煙火工業(阿部正明社長、阿部友希専務)
- 日本一の大玉製造のプロフェッショナル集団
- 三尺玉25発、二尺玉80発、尺玉2500発の大玉を製造する
- 大玉づくりのDNA 脈々と継承
- 「チーム阿部」として、大曲の花火に挑む!
花火師訪問③ 秋田県 響屋大曲煙火(齋藤健太郎社長、新山良洋取締役)
- 心に響く花火を!全社員一丸となって打ち上げる!
- 感動の創造花火「輝く星へ 感謝を込めて…」
- 紅屋青木煙火店で学んだ三代目新山虎之助は「割物王」の異名を持ち「大曲の花火」で26回の優勝を誇る
- 昼花火を担当していた父・良治の死は新山花火の原点に立ち返るきっかけとなる
- 「五重芯」をつくることで会社が進化していく!
- 自由玉は誰もやったことがない変化のある創作花火に挑戦!
- 企業目標は、「皆様の『心』に響く光と音を、社員一同力を合わせて提供します。」
- 創造花火は、テーマ性と会社の総合力が問われる 響屋大曲煙火のスタンスは「心に訴える花火」がどうかを問いたい!